ご存じですか?鎌ヶ谷の高校生が生んだ『かまなしーす』
みなさま、こんにちは!お客様サポートスタッフの新谷です。今年の4月から鎌ヶ谷電化センターに入社し、日々奮闘中の新人です。鎌ヶ谷市に引っ越してまだ3年目の私ですが、この5月から当店のWebライター業務も担当し、地域の情報を発信することになりました。家電について、鎌ヶ谷について、どんどん学んでパワーアップして行きたいと思いますので、よろしくお願いします!
さて第一弾は、「鎌ヶ谷市」「県立鎌ヶ谷高等学校」「鎌ヶ谷市内の企業」がタッグを組んで開発した商品『かまなしーす』をご紹介したいと思います。記事の最後には、みなさまにステキなお知らせもありますので、ぜひ最後までお付き合いください。
みなさまは、『かまなしーす』をご存じですか?鎌ヶ谷名産の梨から作ったお酢に、ピリッと辛い花椒のアクセントが効いた、風味豊かでフルーティな調味酢の名前です。この美味しい調味酢を開発したのは、なんと!県立鎌ヶ谷高校・料理研究部の生徒さんたちなんです!
魅力的なまち、鎌ヶ谷市。さらなる魅力を発見・発信するべく、市が2017年から開始した鎌ヶ谷市観光タウンミーティング事業。2019年からは、鎌ヶ谷高校・料理研究部の生徒さんたちが、このプロジェクトに参加するようになりました。最初はテイクアウトメニューの考案や、鎌ヶ谷高校創立50周年記念のお菓子開発からスタート。そして2021年、“市民とつくる、鎌ヶ谷ストーリー”と題し、鎌ヶ谷にしかないオンリーワンの商品を作ることになりました。
まずは鎌ヶ谷市内にある企業「(株)フードイノベーション」に市場調査のいろはを学び、インターネットなどを駆使してアンケートを実施。鎌ヶ谷市民の方々は、どのような物を求めているのか、調査・分析しました。「まったく知らない人にアンケートをお願いするので、どういう経緯で行っているのか、説明するための準備が大変だった」と、3年生の石井さんは当時を振り返ります。
試行錯誤しながら行った市場調査の結果を基に、当時の1・2年生、24人がグループに分かれて、それぞれ試作に取り組み始めました。「これでいいのかな?審査に通るかな?と毎回ドキドキで。普通の高校生活ではなかなか経験出来ないので、わからない事が多かったり…不安でした」と、3年生の富田さん(部長)が、当時感じた素直な気持ちを教えてくれました。富田さんと石井さんのグループは、最初「白いソースを作りたい!」と試作を重ねましたが、なかなか上手くいかず途中で路線を変更。「アジア系のテイスト」とテーマを決め直し、柚子胡椒やチリソースなどいろいろ試してみた結果、花椒を使用することになりました。
それぞれのグループが、様々な不安や葛藤を抱えながらも沢山の試作を繰り返し、最終プレゼンテーションへ。富田さん・石田さんグループの「“ピリッ”と辛い万能調理酢」と、別グループ考案の「“乗せる”がテーマのソース」が競り合いましたが結果、富田さん・石田さんグループの案が採用となりました。
さて、商品の中身は決まりましたが、今度は「買いたい!」と思ってもらえるパッケージを考えなければいけません。キャッチコピーやラベルのデザイン作成も重要なお仕事です。ラベルには、鎌ヶ谷のキャラクター“かまたん”と、原材料の“梨”をデザインに取り入れようとしましたが “かまたん”には「勝手に使ってはいけない」「角度を変えて描いてはいけない」など、多くの制約がありました。「“かまたん”を自由に使用できるように申請し、許可を取るという工程を経て、元々考えていたパッケージの柔らかい雰囲気に合うテイストに仕上げました」と語るのは、副部長で3年生の鈴木さん。プロ顔負けのイラストで、商品を引き立てます。最初は『かまなしす』だった商品名を、音の響きを重視して『かまなしーす』に。パッケージに記載する商品名は筆書きで。2年生のこの作業が、商品に更なる命を吹き込みます。そして1000本の『かまなしーす』の製造は、鎌ヶ谷の老舗醸造酢メーカー「私市醸造(株)」が担ってくれました。…いよいよ、『かまなしーす』の誕生です!梨のお酢からピリ辛の調味料を作るアイデア。可愛らしいネーミングセンス。若くて、自由で、斬新な発想が、ついにステキな商品を生み出しました!
高校生のみなさんが、一から作った『かまなしーす』。梨のフルーティさがあり、一般的なお酢ほどツ~ンと来ないので、苦手な方でも美味しく召し上がれるそうです。鎌ヶ谷高校料理研究部のインスタグラムでも沢山のレシピが紹介されていますが、今回インタビューした生徒さんたちに、オススメの使い方も伺いました。
■富田さん(部長)
オススメは、チキン南蛮。チキンを炒める時も、タルタルソースにも『かまなしーす』を使っているので、『かまなしーす』をたっぷり味わえます。
■鈴木さん(副部長)
私はドレッシングです。油を加えてドレッシングにする事で野菜が飽きずに食べられます。海藻サラダなどにかけると、独特の磯臭さが中和されて、海藻が苦手な人でも食べられます。
■石井さん
大学イモがオススメです。『かまなしーす』を入れることで飴がパリッとした食感になり、さらに普通のお酢とは違う風味が味わえます。
そのほか、餃子のつけダレにもピッタリ。私も試してみましたが「つけダレは『かまなしーす』だけでいいのでは?」思うほど、クセになる美味しさです!また、普段はお醤油など塩分の高い調味料が使われる料理を『かまなしーす』に代えるだけで減塩も可能に。「美味しい」と「健康」の両方を叶えられる、そんな調味料なんですよ!火を通すとまた違った風味も味わえるので、鶏肉を炒めたり、お肉と野菜を炒める時の調味料としてもオススメ。しかも料理だけではなく、スイーツにも使え、味をさらに格上げをしてくれるそうです。
インタビューの最後に、鎌ヶ谷高校・料理研究部のみなさんに今回の商品開発について点数を付けてもらいました。答えはもちろん100点満点◎ただ、その100点には、花椒とは一味違う、ステキな隠し味がありました。「100点の中には、周りの方々に支えて頂いたり、先生にアドバイスを頂いたり…そういう事に対しての感謝の気持ちも込めた100点なんです。コロナで外食が減り、たまには休みたい!と思っても、毎日食事を作らなければいけない。作る事が億劫になってしまう…。そんな時『かまなしーす』を使う事で、作る方も食べる方も笑顔になる。食べる事や作る事の楽しさを思い出して欲しいです」そう語ってくれました。
鎌ヶ谷の人たちを大切に思う気持ちや、周囲の方への感謝の気持ちが込められた『かまなしーす』は、まさに、“市民と作る、鎌ヶ谷ストーリー”から生まれた、鎌ヶ谷だけのオンリーワン。
1000本製造した『かまなしーす』は、大変好評のため、在庫も少なくなりました。無くなり次第、販売終了となるそうです。鎌ヶ谷でしか味わえない『かまなしーす』を、みなさまもぜひ一度お試し下さい!
料理研究部の挑戦と
フードイノベーションの支援
鎌ヶ谷高校・料理研究部の商品開発をサポートされた(株)フードイノベーション様。このたび、「商いを通して、鎌ヶ谷の地域に貢献する」という私たち鎌ヶ谷電化センターの思いにご賛同いただき、弊社のHPにご掲載いただけることになりました。
創業当初、「企業としての信頼を得ることができ、会社を軌道に乗せる事ができたのは鎌ヶ谷のお陰だ」と感じ、いつか恩返しをしたいという気持ちを持っておられた加藤社長。商工振興課から観光タウンミーティングのお話があった際、その恩返しをしようと、販売元として高校生を全面サポートすることに。 『かまなしーす』最後の即売会では、生徒みなさんの【自分たちの想いを伝えよう】とする行動力の高さを目の当たりにし、開発から販売までの過程すべてが加藤社長の心に”とてもいい思い出”として残っているのだそうです。
【編集後記】
みなさま、いかがでしたでしょうか。
初めての記事作成でしたが、たくさんの方々のご協力のもと、なんとか記事を書き終える事が出来ました。ご協力いただいた皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
取材をする中で、食べる人や作る人の事をしっかりと考えて開発をする高校生のみなさんの“人を想う姿”に、背筋が伸びる思いでした。固定概念にとらわれない自由な発想、失敗を恐れずに色々な事にチャレンジする事の大切さを、改めて学ばせてもらいました。大人になっても、若い感性を忘れずに過ごす事も、大切かもしれませんね。
これからも、みなさまに楽しんでいただけるような記事作りに励んでまいりますので、今後もぜひお付き合いください。