3卓球に全力を注いだ、社長・関川宏行の「中学時代」
■中学時代:卓球を通じて「鍛錬」「コミュニケーション」「チームワーク」の大切さを学ぶ!
昭和56年、私は市立鎌ヶ谷中学校へ入学しました。クラブ活動もはじまり、友達は人気の高い野球部や柔道部へ。そして私は卓球部へ入部しました。今でこそ、卓球は福原愛さんや水谷準さんの活躍で「メジャースポーツ」になりましたが、当時はまだまだマイナースポーツ。ですが、当時鎌ヶ谷中学校では卓球部が一番強く、「自分も強くなりたい!」という思いから入部届けを提出しました。
新入部員は約40人の大所帯。先輩は「優勝までの道のりは一試合ずつ勝ち続け、決勝までに『体力』をいかに残せるかが、カギになる!」と言い、基礎体力アップの練習メニュ-を配りました。1日の練習メニュ-は、「全力疾走100mを10本」「腹筋100回」「卓球ラケット素振り100回」。とてもハードな練習内容について来れず、仲間たちは一人また一人と抜け、夏までには私を含め9人になってしまいました。
2年生になり、辛い練習を乗り越えた仲間と、レギュラー争いがありました。残念ながら私はレギュラーになれませんでしたが、部活を通じて大切なことを3つ学びました。それは、「自己鍛錬」「コミュニケーション」「チームワーク」です。
1つ目の「自己鍛錬」。卓球のボールの速さはプロになると秒速30mと言われ、2.74mの卓球台を抜けるのに0.1秒もかかりません。人間が反応できるギリギリの速さでラリ-が行われるため、「読み合いのスポ-ツ」ともいわれています。なので、常に相手の一手先を読むことが大切になります。勝つためには、日々の鍛錬と追求心が大切だと知り、私の座右の銘は「天賦の才能より自己鍛錬が勝る」になりました。
2つ目は「コミュニケーション」です。「ダブルス」で勝つためには、一緒に組むパートナーとの地味な練習は欠かせません。しかし、それ以上に重要なことは、パ-トナ-とのコミュニケーションです。試合中の役割を明確にし、戦術を共有できてはじめて勝利につながる。試合を通じてパートナーを知り、同じ思いを共有することの重要性を実感しました。今思うと、学校や家庭、会社内でも同じことが言えますね。
3つ目は、「チームワーク」です。試合に出場するレギュラー選手が力を出し切るのはもちろんですが、ベンチにいる仲間や駆け付けてくれた友達・家族の心が一つになって応援ことが勝利につながります。チ-ムワ-クの極意は先輩曰く「自分自身が誠実でなければ、人を動かすことはできない」。先輩の言葉は、今でも私の心に刻まれています。
たくさんのことを学び、3年生最後の夏、私は県大会のレギュラーとして「ダブルス」「団体戦」で優勝することができました。先生や全校生徒の仲間に優勝の報告ができ、とても嬉しかったことを覚えています。なかでも、家族や近所の方々が応援に駆けつけてくれたのは一番の想い出で、試合後には両親が近所の方々を招き、祝賀会を開いてくれました。父が誇らしそうにビ-ルを飲んでいた様子は、今でも忘れません。
そんな部活動一色だった中学校生活も、いよいよ卒業へ。両親からは一度も店を継ぐよう言われたことはありません。ですが、小さな頃から商売の話を身近で聞いたり、お客さまから「2代目」と声を掛けていただいたりした影響もあり、自然と「家業を継ぐ」という意識が芽生えていました。そこで私は、迷うことなく「卓球」と「商業」を学べる、「千葉経済大学附属高等学校」へ入学することにしました。